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茅場町の裏通りに、しっとりと佇む新しい中華料理店「可視化飯店」。
外観は控えめながら、扉を開けた瞬間に感じる心地よい緊張感と温もりのある照明が印象的です。木を基調とした落ち着いた内装に、どこかアートギャラリーのような静謐さ。
まずは、レモンサワーで乾杯。
「大葉と茗荷のピータン豆腐」は、ピータンの濃厚な旨みに大葉と茗荷の爽やかさが絶妙なバランス。
薬味が主張しすぎず、全体を軽やかにまとめてくれています。
この店に来たら外せないのが点心。まず「小籠包(880円)」をオーダー。
運ばれてきた蒸籠を開けると、ふわりと立ち上る湯気。箸でそっと持ち上げた瞬間に薄皮の弾力を感じます。
じゅわっと広がるスープの甘みと、肉の旨味が完璧なバランス。
印象的だったのが「章魚と青葱の春巻き」。
パリッと音を立てて割ると、湯気とともに青葱の香りがふわっと広がります。
パリッと音を立てて割ると、湯気とともに青葱の香りがふわっと広がります。
中から現れる章魚はぷりぷりとした歯ごたえで、香味野菜との相性が抜群。油切れもよく、軽やかなのに満足感がある一皿でした。お酒のアテにもぴったり。

「マッシュルーム焼売」は、肉のジューシーさの中にマッシュルームの香りがふわっと広がり、余韻まで美味しい。

芳醇な香りでまさに秋の一皿。思わずこれはおかわりしちゃいました!
「仲式土鍋麻婆豆腐」。ぐつぐつと煮立った土鍋の中に、立ち上る赤い油と花椒の香り。

後からじわじわと汗が滲み出るような辛さがクセになりますね!

「可視化飯店」の魅力は、料理だけでなく空間にもあります。店内は過剰に演出することなく、照明の陰影や器の質感、盛り付けのラインまですべてが計算されている。まるで一皿一皿がアート作品のように存在していて、料理人の“可視化した美意識”を感じます。
美しくて美味しい、素敵なチャイニーズを楽しみました。
ごちそうさまでした!














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